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遊戯療法の進め方・・・私の場合

kage

2012/09/30 (Sun)

私が孫に対して「大嫌い」といったということを記事にしたのには、教育や療育、
医療にかかわる仕事をしている人間も立派な人間ばかりではないということを
知っていただきたいから、というほかにもう一つの理由があります。

それは、立派ではない、むしろ未熟だったりする自分の人格を
私は仕事上の道具として重宝しているということをお話ししたいと思ったからです。

私はコミュニケーションの治療に当たって子どもの発達の段階を評価するだけではなく、
自分と子どものコミュニケーションの段階がどこにあるのか、それをどう伸ばしていくのか
というところに主眼を置いています。

治療に通い始めたばかりの子どもさんの中には私が声をかけただけで泣き出す子もいますから、
そんな時は私は無人格でいようとします。
つまりお母さんとだけ話して子どもとは目も合わさないようにしています。

私の存在を苦にしなくなったら目の前に玩具を運んでやったり、それを動かしてみてやったり、
一つの玩具に手を伸ばして欲しそうにしたら、すかさず取ってあげたり、

その時はもちろんやさしい声で(皆さんが子どもの療育に当たる人はこんな声と想像しているような
声で)、話しかけたり、玩具の動きに合わせて「コロコロ」とか「ブッブー」とか声を出します。

子どもさんが来院を楽しみにするようになってからは遊びの中で私の気持ちも伝えるようにします。
「先生もそれをやってみたいな」「貸してくれる?」「今度はこっちで遊びたいな」

それでも「イヤ」と言われれば、「そうか・・・」と引き下がるいわゆる大人の人格の私です。

さらに訓練が進むと声はだんだんと普通に友達と話すような声になっていきます。
そして私の「我」も徐々に顔を出させます。

例えば魚釣りやボーリングなどの勝ち負けのあるゲームで、負けたら絶対に泣き出すような子であれば、
最初は全部勝たせて「すごいね」などとおだてていますが、徐々に、私が負けそうな場面では
「負けそうだから泣きたくなった」と未熟な自分の姿を見せたり、こちらが優勢な場面も作って
「負けたら泣くんでしょ」と、人格の悪い私を見せたりします。

そんな遊び、もうしたくない、今度はこっちをしたいと我を張ったりもします。
「イヤ」と言われれば「じゃあ、勝手にして」といってすねて見せたりします。

一緒に遊んだ方が楽しいことを経験した子どもたちは徐々に私の言い分を聞きいれたり、
負けても泣くのを我慢したりするようになります。

つまり、私は治療の中で自分の人格のダメな部分をさらけ出しながら子どもとかかわっているのです。

子ども達はほかの子ども達と対等な関係の中で遊べるようにならなくてはなりません。
相手は立派な人格の人ではないのです。また、子ども達の親さえも立派でないことも多いのです。

だから私は、訓練が進むにつれて、素の自分をさらけ出し、いやな人格も丸出しで子ども達に
接しているのです。それでも子どもたちは訓練に来るのが大好きです。

子どもさんが何らかの療育を受けておられるというお母さん方のブログを拝見すると、
時に「どうして遊んでばかりいるの?」と疑問に思われている方がおられますが
遊びの中でしかできない訓練もあることを申し添えておきます。

私は立派な人間ではありません

kage

2012/09/25 (Tue)

クリニック出入りのTさんに「先生、お孫さんのことを大嫌いとかいうんですねー。」
と前回の記事についてコメントをいただきました。

孫に「大嫌い」なんていうおばあちゃんはまずいないですよね。
その上、言語聴覚士という子どもの療育にかかわる仕事をしている人間が
子どもに対していうような言葉ではないことは重々承知しています。

私もこのことをブログに書こうか書くまいかずいぶん迷ったのですよ。
でも、二つの理由で孫に大嫌いといったことを書くことにしました。

皆さんは療育関係者や教育者、あるいは医療従事者は立派な人だ、あるいは、
少なくともそういう人間だけがやるべき職業だと思っていませんか?

ところがそうでもない人が結構いて、私も立派な人間ではありませんということを
知っていただきたいというのが一つ目の理由です。

お母さん方にどんなに偉ぶって指導しても、自分も普通の人間、
子どものすることにイライラしたりときにはプッツンとなりそうなこともあります。
助けを求めているお母さんや子どもに言いすぎることもあるし、
適切な助言が何も浮かばないこともあります。

解決策が見つからず夜も眠れないこともあります。

そんなに悩んでいるのにこまめにカルテを見直したり、文献を検索したりできない怠け者でもあります。

孫がいる年齢の私でもそうですから、ゆとり世代でコミュニケーションが苦手な若い世代の
先生や療法士はそうそう理想的に事が運ばないこともあるのですよ。

お母さんたちの中にはそういう仕事についている人は皆、完璧な人でなくてはならない、
特に自分の子どもや自分の都合にとって完璧でなければならないと思っている人がおられませんか?

それよりは自分の子どもとかかわってくれる人々と早く仲良くなって信頼関係を築いていった方が
子どもにとって良い結果をもたらすような気がします。
その方が子どもさんもその人たちのことを早く好きになって、療育や学習が進むようになるのです。

「大嫌い」の記事を書いたもう一つの理由は次回にします。
ここまでだといかにも愚行を正当化しているだけの記事のようなので、是非次回も読んでくださいね。

問題行動には訳がある

kage

2012/09/20 (Thu)

前回の続きを書きますね。

初めて連れていかれた車のディイラーさん、孫はプレイルームで遊びたかったのに
恥ずかしくてモジモジしたり、知らない子に何度も何度も思いっきり怒鳴られたり、
遊ぶことができる状況になったときには帰る時間・・・

スタッフのお姉さんたちに次々に声をかけられると、またモジモジ、クネクネ、
それを通り越してグニャグニャ、「ちゃんと歩いて」と言っても効果なし。

私がメカニックのお兄さんの説明を聞こうと椅子に座ると、隣の席にきちんと座り、
ところがお兄さんの説明が始まると大きな声で 「$#₣₰₠₴₳£@#ĒĂ・・・」お兄さんが説明をやめると「・・・・・」
私が質問をしようとするとまた大声で 「ᖰᗣὠ£¢ἠ﹠ហ$@・・・・」
話をやめると「・・・・・」

孫に向かって「今、大切なお話し中だから静かにして」と言っている間は静かに聞いているけれど
メカニックさんと話し出すとまた大声、

「向こうでお姉さんにかっこいい車見せてもらってなさい。」というと「イヤ」

月に1回、保育園のお迎えに行って、2人でご飯を食べて家に帰すことにしています。
何とか話を終わって孫の家の近くのファミレスへ。

車の中では「ばーちゃんのごはん、たべたい。」と繰り返します。
私の家までは自動車道でも往復1時間はかかります。買い物もしていないし、
「明日また保育園だし、今日は無理よ。」と言っても「ばーちゃんのおうちにいこう。」

ファミレスでも食欲がないわけではないのになんだかそわそわ、ごそごそ。
おまけにもらったミニカーを走らせたり、後ろの席の人にちょっかいを出したり、

「もう、だんだん嫌いになってきた。」
「もう、大嫌い。もう、今からどこにも連れていかないから・・・」
と言っても、全然、効いている風もなく

「もう帰るしかない。」
急いで食べさせて、徒歩で5分ほどの家に送ることにしました。

ちょうど店の裏手まで来ると、「おなかがいたい」と言って座り込みます。
ディイラーさんでもジュース飲んだし、ファミレスでも飲んだしね。

「お腹痛いの?抱っこして欲しい?」「ウン。」
でも手には荷物がいっぱいで、目の前は道路です。ほとんど車は通らないところですが、
渡っている途中で荷物を落としたりして子どもを抱いたままで拾うのは、かえって危険と思い、
「道を渡ったら抱っこするね。」というと以外にもすぐに「ウン」といって元気に渡っています。

なんだ、たいしたことないんだと思ってそのまま進もうとすると「ワタッタ。」と道路を指さします。
「そうだね。」ごまかしは効かないか・・・・「ヨイショ」と抱き上げて歩き始めると
孫が耳元でささやきました。「あのね、すきって いって。」

「決まっているでしょ。一番好きだよ。」

というと、安心して「アルク。」と元気に歩いてママの待っているお家に帰りました。

そうか、さっき大嫌いとか言ったもんね。いつも「スキー」と言ってくれるのにと心配になったんだね。

一人で帰路についてから、さらにいろんなことが思い浮かびました。
あんなに意地悪されて我慢していたのに、その意地悪Aちゃんにばかり話しかけていたし、
おまけに抱っこまでしてあげて、
もっと遊びたい気持ちも解ってもらえなかったし、と気持ちがグシャグシャだったんだろうね。

人前では甘えられない(見栄張りです)から、ばーちゃんのおうちに行きたいと言ったのにね、
断られ、大嫌いとかも言われて・・・

でも、グシャグシャのままで帰らずに、自分の気持ちを最後には伝えられるようになったのは
大きな成長だね。

私はお母さんたちにいつも指導しています。
「子どもが困った行動をとるのは必ず何か理由があるときですよ。
叱るのではなくてそうなってしまう気持ちを理解してあげて。」と・・・・
私が前回登場のAちゃんにそうしたように「今、こんな気持ちなんだね」と言ってやるだけでも
子どもは随分と落ち着くのです。

フーッ、身内のことになると私もまだまだ未熟です。

子どもの困った行動を止めたいとき

kage

2012/09/14 (Fri)

昨日は2歳9ヵ月の孫を連れて愛車の点検に行きました。
そこには2畳ほどのプレイルームがあって玩具がたくさん。

おしぼりで保育園からの汗と汚れを軽く拭いてあげてから、トイレへ。
さあ、遊ぶぞとプレイルームに向かうと先客が、同じ年頃の男の子です。
ちなみにこちらも男子。

知らない人がいると保育園っこなのに恥ずかしがり屋の孫です。
私の後ろで、モジモジ、クネクネ、でも、遊びたーい。
やっとの思いで入口にたどり着いた時、先客の坊やから思いっきり怒鳴られました。
「入っちゃダメ~ッ」

一瞬ひるんでいましたが、やっぱり遊びたい、
私から背中を押され、でも前には仁王立ちの恐ーい顔、でも、何とか中に入って
たくさんあるおもちゃの一つに手を伸ばそうとするとパッと取り上げられて、
「ダメ~ッ」の怒鳴り声。

泣き出すかと思いきや、意外と忍耐強い孫、次のチャンスを待ち、でもまた取られをを繰り返し、

その子の母親は、後ろから、か細い声で、「ここは皆の場所だよ・・・」
「Aちゃんの玩具じゃないでしょ・・・」
そんな声はAちゃんは全く無視、

聞けばAちゃんはもう3歳、体も孫よりは一回り大きいのです。
「自分のものと他人のものがまだ区別がつかない年齢みたいで、
今、練習中だそうです。」とお母さん。

他人事みたいな言い訳だけれども、きっと子育てに困り感があるということで、
行政の行っている集団療育に参加されているのかなと見受けました。

お母さんは頑張って次々に玩具を運んでは孫の前に置いてくれるのですが、触る間もなく大声で
取り上げられます。いや、お母さん、あなたがかかわらなくてはならないのは自分の子の方ですよ。
うちの孫の方にかかわろうとすればするほどAちゃんは穏やかじゃなくなるのですよ。

その間にもAちゃんの行為はエスカレートします。
だんだん、顔が近づいてきて、しゃがみ込んでいる孫の顔の15センチのあたりで
怒鳴るようになってきました。

この距離で怒鳴るのは日本の文化の中にはないと思います。
人との距離感というものはそれぞれの文化圏で異なるのですが、
こんな感じで怒鳴るのはやはり、アニメからの学習かな?

そして、ついに手が出そうになったので、そこは私が手をパッと握って止めました。
この辺は職業柄、行動の予測が立つので手遅れになることはほとんどありません。

しかたない、私があなたの子をおさめるのを見ててねと心の中で呟き、
「Aちゃん、他の人に玩具を触らせたくないんだよね。」「ウン。」
「他の人が触ったら、怒りたい気持ちになるんだね」「ウン。」
「だから、大きい声でダメーって叫びたくなるんだ。」「ウン。」

こんなやり取りを何度か、大きい声を出すたびに繰り返し、今度は、
「本当は大きい声出すのはいやだけど、怒っているから出ちゃうんだ。」「ウン。」
「そしたら、小さい声でも言えるんだ。」「ウン。」
「そしたら小さい声で言ってみて」「ダメ」
「へえ~、小さい声も出せるんだね。」

Aちゃんすっかり落ち着いて遊び始めました。
そしてわが孫も安心して遊びだした途端に、車の点検終了。40分ぐらい耐えていたのにね。

プレイルームを出ると、Aちゃんが私の周りでモヤモヤ、
「えっ、抱っこして欲しいの?」「ウン。」

孫の顔色がさっと変わって、「何で、僕のばーちゃんなのに」という顔をしているので
ちょっとだけ抱っこして降ろし、また会おうねと言って別れました。

子どもをたしなめているつもりでも、止めることができないのなら意味がありません。
お母さんのいうことは無視していいんだよと教えているようなものです。

叱る必要はありませんが、そんなことしたらダメよというときには、
その行為をちゃんと止めてあげてください。怒鳴らなくても、叩かなくても、
抱き上げるだけで止めることができます。

お母さんがダメというときは本当にダメなことなんだということが伝われば、
お母さんも本人も楽になります。それは小さいときにしかできない躾(しつけ)ですよ。

この後は孫が穏やかではありませんでした。それはまた後日。




子育て定点観測地点 ・ その2

kage

2012/09/11 (Tue)

先日、いつものファミレスへランチに行きました。

ちょっぴり混んでいて、ザワッとした感じ。少し待たされて案内された席は、
1歳前後の赤ちゃんを連れた母子6組のグループの横。

「アチャー!」いくら観察したくても6組の母子の隣は厳しい。
胃の痛む昼食時間になるだろうなと即座に思いました。

ところがです。静かなのです。
お母さんたちは、暗い顔をしているわけではないですよ。にこやかに談笑していて、
子ども達もお母さんにやわらかいサインの声は出すけれど奇声はあげないのです。

? よく見ると、ベビーカーが1台も持ち込まれていません。赤ちゃんは子ども用の椅子か
お母さんの膝の上で、それぞれ、離乳食をもらったり、お母さんが注文したものを
分けてもらって食べています。

一人の赤ちゃんがぐずりかけるとそのお母さんは赤ちゃんを抱いてすっと立ち上がり、あやしています。
満腹になった赤ちゃんは一声も泣くことなくそのまま午睡に入りました。

他のお母さんたちも抱っこひもを用意していて赤ちゃんの満腹を確認したら、静かに抱き上げ、
あら、もう4人も寝ちゃいました。誰も泣き出すことなく。

なんという光景でしょう。

まれにお母さんの対応がとてもよくて、赤ちゃんの社会性の発達も良好(以前は皆こうだった)と
思える人に出会い、思わず表彰状をあげたくなる時があります。
そんな時は赤ちゃんに目で合図、すると赤ちゃんもすぐに笑い返してくれて、
それに気が付いたお母さんにしっかり育っていますねとお声掛けをするようにしています。

最近は1年に一回も無いよね~。

それなのに6組、皆ですよ。

どういうグループですか?と聞きたい気持ちでしたが、午後の仕事もありその場を去りました。
久しぶりに幸せなランチタイムでした。

子育て定点観測地点 ・ その1

kage

2012/09/08 (Sat)

私たち夫婦が「子育て定点観測地点」と呼んでいる場所があります。

なんてことはない。最寄りのファミレスを月に2~3回ランチタイムに利用していますが、
その時、周りの親子の様子を眺めてはああだこうだと解釈しているだけのことです。

その定点観測を始めて、もう15年にもなりますが、1年、1年、母子の関係が変化しているのが
手に取るようにわかります。

はじめのころは、子どもが騒いでいるのにどうして母親たちは注意しないのだろうと
少しイライラしながら眺めていました。

ところが最近はお母さん同士が甲高い声で盛り上がって子どもが騒ぐよりもっとうるさい日があります。
あのー、周りは迷惑してますよ。ファミレスですから子どもの声は我慢しようと思いますが・・・

子ども達も思い通りにいかないと大きな声で泣き出したりしますが、
最近は不思議なことに不機嫌でないときでもキーッという叫び声をあげたりしています。
こんな子はやっぱり、テレビ漬けなんだろうな、某人気アニメのDVDかな?

また、幼い子どもが子ども用の椅子にも座らせられないでベビーカーに乗せられたまま
食事場面に参加させてもらえていない悲しい光景をよく見るようになりました。
どうせ、あんたは同じものを食べるわけではないから、蚊帳の外でいいのよということかな?

そして、一番の変化は、お母さんの視線が携帯やスマホに奪われ、
子どもの方を向いていないことが多いこと。
ひどいときにはお父さんもお母さんも携帯画面を見ていて夫婦間にも会話がないこともあり・・・
せっかく家族そろっての外食なのに・・・とは、いらない世話ですか?

視線が離れている隙に子どもは店内をうろうろ、熱い料理も運ばれてくるのに・・・アッ、危ない!

ファミレスに行ってハラハラ、ドキドキ、緊張が続く日もあるのです。
老婆心ながら・・・ちょっと愚痴ってみました。

言語聴覚士という仕事

kage

2012/09/04 (Tue)

書くのを忘れていました。

9月1日は言語聴覚の日でした。そして、それからの1週間は言語聴覚週間です。

一般の方に少しでもこの仕事について知ってもらおうと各地で様々な催しがあります。
興味がある方は広報紙などで確認し、まだ終わってなかったら是非参加してみてください。

私の県では、3つの会場で相談会が行われます。

私も、9日(日)の相談会に小児部門のスタッフとして参加します。

さて、今日は言語聴覚士という仕事について書かせてもらおうと思います。

言語聴覚士はSTと呼ばれ、主に医療や福祉の現場でPT(物理療法士)、
OT(作業療法士)とともにリハビリテーションを担っています。


昨今は教育の現場にも教員免許を持ってある方がSTの資格も取られて働いておられる方が
増えたように思います。

国家資格となったのはPTやOTから大きく遅れて平成11年のことで、
まだ、13年の歴史しかありません。

それまで無資格でSTとして働いていた人々は、仕事の難しさから大卒後少なくとも
2年間の専門教育が必要だろうと訴えていましたが、その当時の厚生省は治療費を低く
抑えるためにはあまり高学歴の職種とならないほうがよいと考えたようです。

ST同士も2つの協会に分かれて、もめにもめて平成11年までかかりました。

現在、高卒後の3年制の専門学校、4年生大学、大卒後の2年生の専門学校というのが
主な教育機関です。

資格化されるまでは、割と難しい大学を卒業後、海外に留学して学んだ人や、
非常に狭き門で偏差値の高かった国立のリハビリテーションの学校卒業の人が多く、
高度の専門職だというイメージがありましたが、資格制度がスタートしてからは
専門職というよりは技師さんのイメージになってきました。

治療のマニュアルや教材集もたくさん出版されてそれを用いて治療している人も多いです。

それだと、構音障害などの比較的単純な言語の問題の治療には困らなくても、
高度な治療がいる人には通用しないような気がします。

成人では、脳損傷や脳の変性による失語症や構音障害、高次脳機能障害、嚥下障害の
患者を治療対象としています。

小児では、言語発達の遅れや、構音障害、嚥下障害、学習障害などが対象ですが、
聴覚障害の聴能訓練も担当します。

このように対象にする患者の年齢にも非常に幅があり、嚥下や構音のように運動にかかわる治療
をしたり、失語症や学習障害など脳科学が大きな意味を持つ疾患も治療します。

高度な専門性と熟練が必要な仕事です。覚悟と情熱を持った人がこの職業についてほしいと思います。