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どうしてテレビを見せないでというようになったのか

kage

2018/10/07 (Sun)

お伝えしたいことが山ほどあって、整理がつかなくなってしまうので、
時間の流れとともにお話してみたいと思います。

以前書いたことと重なることもあるかもしれませんが、私がどうして信念をもって
子どもにテレビを見せるのがよくないと思うようになったのか、
少し長くなるとは思いますが、子どもさんのことでお悩みがある方はお付き合いください。

もう20年以上も前、私は今の職場に入職し、何年かぶりに小児の分野の仕事に戻りました。
同時に、保健所でのことばの発達相談の担当をすることになりました。

立ち上げたばかりの相談事業で、そのシステムをどう構築していくか、対象者をどのような年齢や
疾病にしていくのか、連携先をどうするか・・・まだまだそんなことで頭が一杯になっていました。

そんなある日、あるお母さんから質問を受けました。

   「先生、テレビは子どもに見せてはいけないのですか?」
   「見せすぎはいけないでしょうね。特に小さい子どもさんには。目も悪くなるし
  、発達のための活動時間も奪われるし、
   親子のスキンシップの時間も少なくなれば、情緒にも影響します。」

   「テレビを見せると自閉症になるって言われました。」
   「えっ、誰がそんなことをいったのですか?」

   「自閉症は生まれながらの障害なのですよ。ただ、テレビは見せすぎないようにね。」

当時は自閉症が生まれながらの生物学的な特性であるという考えがやっと日本中、
廿浦浦(つづうらうら)まで広まったところで

親がテレビの見せすぎだなどと責められることがやっと無くなったころです。
そんなことをいう人は専門家としては失格であると思われるようになっていました。

子どもの障害のことを親や環境のせいだというのはとても危険な考えだと私も思い込んでいました。

勉強をしているはずの人がそんなことを言うなんて・・・
心の中のさざ波を隠して、私はそのお母さんに続けました。

   「いずれにしても3歳の子どもさんにはせいぜい30分の番組一つぐらいにして、
    子どもさんに関わる時間を少し増やしましょうね。」

ところが、その相談事業が軌道に乗るにつれ、
子どもたちの様子が以前とはずいぶん変わってきていることに気が付きました。

ことばの発達が遅れている子どもの数がとても増えていること
しかもその子どもたちが情緒的な問題や多動性、衝動性等、行動の問題も合併していること

身辺自立が遅れ、何も自分ではできない子どもがいる

視線が合わない、人と関わることが難しい等の社会性の問題を持つ子どもも多いこと

ある程度の年齢になって、発音や吃音での相談で他には問題が無い
と親はいっていても、とにかく落ち着きのない子どもたち


この数年間で、どうしてこんな変化が生じたのだろう、
子どもの発達の問題や特性が生まれながらのものだというのであれば
こんな大きな変化が一気に起こるわけがない

確かに親の子育て力が落ちているようにも思えるけれど、それだけではないはず、

そう思って私は相談に来られるお母さんたちに事細かに生活の様子を聞くようにしました。


それは驚きの連続、

  起きる時間、寝る時間、食事やおやつの時間が決まっていない
  どんなに子どもが疲れていても、夜、寝ないのが困るから昼寝はさせない
  のどが乾いたらいつでもジュースを飲ませている、麦茶や水は飲んでくれないから
  欲しがればお菓子を与え、そしてご飯を食べてくれないと嘆くお母さん
  逆におやつも与えず野菜ばかり食べさせようとしているお母さんも
  玩具はボタンを押せば音や光が出るものや、電車や車ばかり、
  しかも与えているだけで一緒に遊ぶことはない、
  一日中、テレビが付いている家、等々・・・


私はその子を取り巻く環境の中で一番発達の妨げと思われることについて
一つ一つ具体的に改善案をアドバイスをするようにしました。

生活習慣のこと、食事のこと、遊び方、声のかけ方、癇癪への対応、等等・・・

数か月空けての再相談で少しずつ状態が変わり、心配が少なくなる子どもさんもいましたが、
すっきりしない子どもさんはことばの訓練や療育訓練に導入しました。

そんなある日、とても不思議に思える子どもさんが相談に見えました。
2歳8か月、ニコニコしているのに急に叫ぶ、走り回る、そして無言語。

一見して、大きな障害があるようにも見えず、お母さんにいくら聞いても生活上、
大きな問題点はありません。
録画したアニメをずっと見せていること以外は・・・

以前、テレビで自閉症になるのかと質問されたことを思い出して、私は思わず、

   「画面を見せるのをゼロにしてみましょうか。」と言ってしまいました。

   「ゼロですか?」

私は極端なことを言ってしまったという気持ちもありましたが「できれば」と答えました。

私は、テレビを消すことで、お母さんが苦しい思いをすることなるかもしれないと思い、
通常は3~6か月後の再相談を1月後に予定しました。

            

                             ―   続   く  ―







この記事へのコメント

kage

初めまして!

初めてコメントします。
そして全ての記事を読ませてもらってます。

今回のテレビの記事は特に自分でも調べてテレビ自体がよくないことを知ってたんですけど、改めてrainwomanさんの記事を見てみるとさらに納得するものがあります。

自分は4歳児の父親なんですけど、2才くらいまではテレビというかビデオを数日に1回くらい長時間見せていた時期もあり、テレビは逆に生まれてからはほとんど見せていない環境でした。

そして一番わかりやすかったのは自分で体感したことでした。
妻は仕事で帰りが遅い場合、自分が保育園へ迎えから帰った時に寝かしつけまでやってたときについ楽だと思ってテレビを見せてしまいました。
これをお風呂の時間まで1~2時間くらい見せたときが何回かあって、テレビが終わってからは本当にぐずったりと機嫌が悪くなるんです。

子供も疲れてるときにテレビを見て、やりたいこともできずにお風呂や寝んねになってしまうので当然ぐずります。
そういうこともあるとこっちもイライラしてしまうので、結果的に帰って疲れてるときにはテレビは見せるものじゃないとわかりました。
むしろ見せないほうがすごく楽だっていうことに気付いて、それからは帰ってからはテレビを見せるようなことをしなくなって、それを何年か続けてると子供は一人で遊べる力がついてテレビなんかよりもすごく集中して遊べるようになったのが大きいです。

例え疲れてなくても自分で遊びたいことができないだけで、それだけで子供はストレスになってしまうんでしょうね。

おもちゃなんかもわざわざ電池付きのおもちゃにただいたい電池を入れないで遊んでもらったりしてるので、音がならなかったり動かなかったりしても全然気にならないで遊べるみたいです。

周りの話を聞くとテレビは見せてると、テレビを見せてない見ない環境には驚かれ、おかしいという感覚すら覚えますけど、子供の成長が一番大きく左右されてしまうので、周りの意見は気にしないようにしてます。


と、自分の話はこのくらいにしてrainwomanさんの体験談とても分かりやすく参考にしてます!
rainwomanさんのブログの更新のペースもほどよくて、たまに更新されてるのを見るのが好きなんです。

Posted at 13:57:07 2018/10/11 by 青空

この記事へのコメント

kage

青空さんへ  Re: 初めまして!

はじめまして。

ご訪問とコメントありがとうございます。
全記事を読んでいただいているとのこと、とても嬉しいです。

テレビを見せた時の子どもさんの様子の変化にご自分で気づかれたこと、
見せるのをやめようと決断され、その後持続されていること、

本当にすごいなあと感心します。

どんなに説明しても、子どもさんの変化に気が付かない、気が付いても実践が
伴わない保護者の方も多いのです。

指導している私たちに反感を持たれる方もおられます。

また、専門家と名乗る方々も理解していない人が多いのですよ。

今からまた科学的な根拠などをお話していこうと思います。


本当はサクサクと更新したいのですが、重要な話になると足がすくむというか
筆が止まってしまいます。

このペースで良いと言っていただき、嬉しいような、情けないような・・・(笑)

でも、皆さんに背中を押してもらいながら、少しずつ前に進んでいこうと思います。

Posted at 21:06:35 2018/10/11 by rainwoman

この記事へのコメント

kage

ありがとうございます!

妻もそうなんですが、自分の育児スタイルがすでに根付いてるみたいです。
私が言っても理解はしてくれず、テレビに関する記事を見せたとしても信じるどころじゃなく疑いもあったりして頭には入ってはくれません。
周りがやってるからという理由も強いらしいです。

周りの環境がやっぱり大きくて、本当に正しいことが伝わらないもどかしさはとても大変ですよね。
色々な情報がありすぎて正しい知識が埋もれてしまうほど。

rainwomanさんのブログは全てわかりやすく子育ての助けになるのがわかります。
毎回見てる人はいてそれに助かってる人がいるということも間違いないことも確かです。

Posted at 11:16:11 2018/10/19 by 青空

この記事へのコメント

kage

青空さんへ

コメントありがとうございます。

ご夫婦で考えが違うことはよくあることです。
子どもさんに付き添われるお母さんがお父さんの理解のなさを嘆いたり、逆にお父様が
お母様の意思の弱さに困惑していたりと、

どうか、子どもさんの前で衝突することだけは避けてくださいね。(笑)
それが一番、子どもさんを不安定にさせますから。

奥様が理解されないのも無理はない、専門家と名乗る人々でさえが科学的なものの考え方を
することができず、

また、テレビはテレビの悪口を言うわけがなく実際、世界的な研究の報道も封じ込めています。

まあ、まじめに考えている人よりはテレビをはじめとするメディア界の方が圧倒的に
お金も持っているし、情報のコントロールもにぎっています。

そして、子どもたちが触れるメディアもどんどん刺激が強くなっています。

いつか、奥様の心にも響くような記事が書けるように頑張ります。

Posted at 22:40:09 2018/10/20 by rainwoman

この記事へのコメント

kage

返信ありがとうございます!

やっぱり意見の違いは当たり前なんですね。
安心しました!ありがとうございます!

自分でも一応こっちはこっちの意見もあるので、自分とそういう人だということを毎回伝えてるので、意見が違っていいんだっていうのは伝えてたりはしてます。

本当に衝突は子どもの前ではいけないことなんですね!
基本言い争いにもそんなにならないですけど、やらないように努力します。
どちらかと言うと妻がイライラしてるときに言われたい放題ですけど(笑)

やっぱりメディアの業界は本当に本当のことや役に立つことが優先になってるわけじゃないんですね・・・
0歳からのテレビを見せるようにビデオがあったりとか、普通に教育用のが売ってるとそれがいいんだっていうのもあります。

正しいことが埋もれないような世界になってほしいものですね。

Posted at 10:15:25 2018/10/25 by 青空

この記事へのコメント

kage

青空さんへ  Re: 返信ありがとうございます!

いつもありがとうございます。

そういう私も、若いときは夫に文句ばかり言って、息子の様子に慌ててフォローなんてこともありました。
努力をされている青空さんは私と比べ随分立派です。

メディア大丈夫と言っている人の意見やその矛盾点、科学的な根拠なども少しずつお伝えしますね。

本当に正義が通る世の中であって欲しいと思います。

今後ともよろしくお願いします。

Posted at 10:44:56 2018/10/28 by rainwoman

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kage


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