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親の背中を見て

kage

2014/10/17 (Fri)


前々回と前回は、あまり面白くもない私の愚痴みたいで、ずいぶん、書くことをためらったのですが、
自分の気持ちも整理したかったし、「結局、子育てよね」という結論になったので書かせてもらいました。

私がいくら患者さんたちのため、職場の仲間のため、そしてあなたが幸せな人生を送るために
必要なことなのだと諭しても、育ちの中で親から学び取ったものにはかなわないと悟ったからです。

人により、幸せの姿は違います。

私は迷った時は、相手に良かれと思うことを選びます。それは相手のためではなく、
そっちの方が自分自身安定した気持ちでいられるからです。

乗り物に乗ろうとしたときに、並んでいる人たちを無視して子どもを走らせて、席を確保させている親を
見たときに、「今」席に座れることがその人の幸せで、それをその子どもも学んでいるのだなと思います。

まさに親の背中を見て子どもは育っていくのです。


私の父は、少しの移動にもタクシーを気軽に使う人でした。
職場がその町の中心部にあり、そこから家まであまり距離が無かったし、バス停には少しばかり
歩かないといけないこともありましたが、

「車を買って、ガソリン代を払って、税金を払って、そしてまた車を買い替えるよりは絶対に安い。」
というのが父の持論でした。

私は、「バスの方が安いに決まってるでしょう。」と思いつつも、こっそり計算してみて、
「なるほど、車の維持費はこんなにかかるんだ!」と妙に納得したりして、
高校生の頃には遅刻しそうになるとバスに乗り遅れた何人かを誘ってタクシーに乗ったりしていました。

その分、その日は、昼はパン1個にしたりしていましたが、遅刻して叱られるよりは
昼ご飯を我慢する方が私にとっての幸せでした。

ところが、息子が小学生のころ、友達の家族と旅行した時のことです。

そこのご主人はタクシーが絶対嫌な人でちょっと苦労しました。
人数で割ったらバス料金とあまり変わらないところでも、タクシーは贅沢な人が乗るものだから、
子どもの頃からほとんど乗ったことが無いし、絶対にイヤだといい張るのです。

彼の幼い子どもさんがもう歩けないと泣いた時も、彼は態度を変えませんでした。
彼に染みついていた親の生き方です。それを貫く方が彼にとっての幸せなのです。


私の息子を見ていても親の姿を見ていたのだなと思うことがありました。

大学生の頃、我が家に連れてきた友達が教えてくれました。

『羊水チェックで子どもに遺伝子異常があるとわかった時、どうするのか』
ということが友達の中で議論になった時に、

「苦労すると分っている。」とか、「育てる自信がない。」とか、
「子どもが幸せになれないのに産むのか。」とか、
ほとんどの人が、否定的な気持ちや迷いを口にしたのに対し、
わが子はあっさり、「産んで育てる。」といったというのです。

どの子を育てても苦労や迷いはあると思うし、その子が幸せかどうかは生まれる前に
本人ではない人が決めることではないというのが息子の考えだったようです。

それまで、息子とそんなことを話したことはありませんでしたが、もし質問されたとしたら
私も同じように答えていたと思うし、おそらく夫も同じことをいう人間だと思います。


また、仕事に対する姿勢を見ていても良く似ているなと思います。

ある時、息子がこんな事情でこんな仕事を引き受けたと教えてくれた時、
「バッカじゃないの、それじゃまるきり採算が合わないじゃん!」と思わず口にしてしまいましたが、

必要とされていれば断れないところや、目先の損得にこだわらないところ、自己犠牲を払っている
ところに秘かな満足を感じているところなど、私たち夫婦の生き方そのものです。

でも、それはすべてを投げ出してまで人に尽くすといった、崇高な精神のものではありません。

今の安定した生活を担保できるのであれば、
少しぐらいの損や苦労は気にならないといったちっぽけな自己満足なのです。

学生時代、ぐうたらして本当に一人前になれるのだろうかと心配させた息子ではありましたが、
いつの間にか人の役に立ちたいと思う人間になっていました。

そして、子どもの育て方も良く似ているし・・・、彼の奥さんは奥さんで、やっぱり
自分が育てられたように育てたいと思っているし・・・、時には衝突もあるようです。

でも、また時をかけて、互いが引き継いできた文化を融合させていくのだと思います。


かつての私たち夫婦がそうであったように。


あなたはどんな背中を子どもに見せていきいますか?





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kage

はじめまして

ブログの再開を楽しみにしていました。
現在、7ヶ月女児を育てています。
これまで赤ちゃんと接することが少なく、初めての育児。
しかも、娘は重症仮死で産まれ、後遺症が出るのでは…、発達障害かも…とびくびくしながら子育てしてます。

息子さんの言葉、心に染みました。
娘が幸せかどうかは私が決めるんじゃないんですもんね。
なかなか自分の価値観で娘の幸せをはかってしまいがちですが、息子さんの言葉を心に留めておきたいと思います。

これからも新米母親へメッセージをよろしくお願いいたします。

Posted at 16:40:24 2014/10/17 by はてな

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kage

はてなさんへ

はてなさん、はじめまして。

ご訪問、そしてコメントありがとうございます。

以前から読んでくださっていたのですね。嬉しいです♡

初めての子育ては不安ですよね。何が正しいのか、正しくないのか。
私も始めはとても不安だったし、私の所に通ってきている子ども達のお母さんたちも始めは
とても不安な表情です。

でも、子どもさんの顔をのぞいて声を掛けて、抱っこして・・・・とかわいがればかわいがるほど
子どもの中に幸せになれる素が育っていきますよ。そして、親も幸せになれます。

> 息子さんの言葉、心に染みました。

これは息子にも伝えておきますね。もう、十何年も前のこと、本人はきっと忘れていると思います。
もちろん、考えは変わっていないと思いますが・・・・

> これからも新米母親へメッセージをよろしくお願いいたします。

なかなか更新できない(息子に似て?)ぐうたらなrainwomanですが、できる範囲で頑張ります。

Posted at 21:24:48 2014/10/17 by rainwoman

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kage

常々考えます。

先日、別のブログにはられていたリンクでこちらのブログを知りました。とても興味深い内容が多く、過去記事もひとつひとつ読んでいるところです。

私には2歳2ヶ月の娘がいます。私は時短ではありますが通勤に片道1時間かかる職場で仕事をしているため、いつも時間的な余裕がありません。加えて、早寝早起きを習慣付けたいと思ったり等々、焦る気持ちばかりが増大します。それでも娘も成長するなどして、私自身以前よりは多少ゆったり、どっしりと構えることができるようになったかなと感じています。とはいえ、まだまだ未熟で、ちょっとしたことでイライラしたり、モノにぶつかりたくなったりする衝動に駆られるときがあります。娘の前でそれを100%出すことはありませんが、多少なりとも出してしまったことに後悔し、娘にはこんな姿は真似して欲しくない…と思います。

1歳~1歳半頃からでしょうか、今まで私の思うように進まず(出勤時間になっても着替えない、21~22時になっても寝ない時がある、など)、感情的に怒ってしまうことが多かった私の態度を見直し、娘の言葉を聞き、受け入れることができる部分は聞くようにしました。すると、以前は視線が合わない時があったりと違和感を感じていたのが、今ではそれも解消し、して欲しくないことも言えば分かってくれるようになりました。(眠い時は別ですが…><)
生まれる前に、このことをもっと真剣に考えるべきだったと思いますが、健やかに育ってくれた娘を誇りに思いますし、私の間違いに気づかせてくれた娘には感謝しています。
今の娘の状態が悪いとは思いません。ただ、やはり不安なんです。うまく言えませんが、簡単に言ってしまえば自分の子育てに自身がないんだと思います。できることなら、rainwomanさんのような方に娘を見て頂いて、ご助言頂きたいくらいです。こういうのを解消するすべは何かあるのでしょうか。
自分自身で自己肯定感を高め、自信をつけるしかないのでしょうかね。お考え、体験談などをお聞かせ頂けますとありがたいです。

Posted at 22:39:35 2014/10/22 by まーたんママ

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kage

まーたんママさんへ

初めまして。ご訪問、そしてコメントありがとうございます。

子育ては本当に不安だらけですよね。まして、初めての子育ては。
私も前に書いたように不安で一杯でした。
それから、私の所に通ってくださるママたちも、不安で一杯です。

今のママたちは子育ての見本を見ないまま(核家族の中で育っているので)
で大人になられた方がほとんどで、余計に大変かもしれません。

お忙しいとは思いますが、地域の子育て支援センターなどをたまにご利用になるのも一考かと思います。

また、お母さんの不安や迷いが大きいと子どもも不安定になってきます。
こうした方がいいと思ったことは自信を持ってやりぬきましょう。

せっかく子供のためにと思って叱ってもすぐに「ごめん、叱りすぎたね」なんて言っていたら
子どもさんもどうしたらよいかわからなくなります。

もちろん叱らないでしつけができることが1番ですが、反省は心の中でして、
今後同じようなことが起きたらどうしようと、前もってシュミレーションをしておくといいかも。

いずれにせよ、子どもを愛していれば、いつかうまくいくときが来ます。
子育てを大いに楽しんでください。

なかなか更新できないでいますが、時々のぞいて見てください。

Posted at 21:07:39 2014/10/23 by rainwoman

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kage

ありがとうございました。

rainwomanさん、ありがとうございました。ずっとモヤモヤしていたのがスッキリしました。

子供を授かった途端に母親になるものの、本当の母親になるのは難しいと感じます。でも、ママを大好きでいてくれる娘を、素敵な笑顔を見せてくれる可愛い娘の姿を宝に、もっと私自身に自信を持って過ごしたいと思います。

『子供の姿には理由がある』ということを書かれていましたね。先日娘が食事中にそわそわとなり、『ご馳走様するまで座って下さい』と言っても聞いてくれず、また自信をなくしかけましたが、眠気を我慢していたことが判明し、むしろ頑張って食事してたんだな…と気づきました。もちろん、睡眠を沢山とった翌朝の食事は座って食べてくれました!
一緒にいる時間が短いので、関わりを求めている部分も多いと思うので、しっかり受け止めてあげたいと思います。

支援センターなども見てみました。平日のみだと思い込んでいましたが、土日も解放しているところもあることを知りました。今度のぞいてみようと思います。

今後も更新を楽しみにしています!

Posted at 17:14:42 2014/10/24 by まーたんママ

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kage

お久しぶりです。

お久しぶりです。とっても楽しみにしていました。何度となく、ブログを覗きに行っては残念と思っていたら、更新されていてすごく嬉しくなりました!
すごく大変な時期を過ごされていたのですね、驚くと同時に、やはり親の影響って子供にとってすごく大事なんだなと思いました。今回のブログでもrainwomanさんの人となりというのでしょうか、素晴らしいなと改めて感じました。
私も、至らないところだらけだけど、自分の信念というか、想いを大事にして、親から受け継いだポジティブシンキングを子供らに伝えていきたいなと思います。
rainwomanさんのブログはあったかいし、読むと考えさせられるし、頑張れるのでこれからも楽しみにしていますね。

Posted at 01:02:14 2014/11/02 by eri

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kage

まーたんママさんへ

> rainwomanさん、ありがとうございました。ずっとモヤモヤしていたのがスッキリしました。

少しでもお役に立てたのならうれしいです。
子どもさんを直には見ることができないので、個別の具体的なアドバイスはできませんが、
私なりの考えをお伝えすることはできると思います。

子どもは宝だと言いますが、子どもを育てているお母様方もかけがえのない宝だと思っています。
自信を持って子どもを可愛がると、ますます輝いてきます。

親子で素敵に輝いてください。

Posted at 19:08:33 2014/11/02 by rainwoman

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kage

eriさんへ

eriさん、本当にお久しぶりです。

ずっと更新できなくて・・・ご無礼しておりました。
久しぶりに更新した後、いつも訪問してくださっていた方々に更新のお知らせをしようとしていたら、
また、父が入院してしまいました(涙)。

私の世代というのは自由になるころだと思うのですが、親の介護、孫の世話、そして私の場合は仕事も
あって、なんだか、だんだん、忙しくなっているような気がします。

> rainwomanさんのブログはあったかいし、読むと考えさせられるし、頑張れるのでこれからも楽しみにしていますね。

eriさんには、いつも私の方が元気づけられています。
更新の頻度は思うようにはならないと思いますが、自分の思い、そして信念をなんとか伝えて
いきたいと思います。

ご訪問、そしてコメント、ありがとうございました。

Posted at 19:24:15 2014/11/02 by rainwoman

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kage

管理人のみ閲覧できます

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Posted at 18:17:20 2015/01/15 by

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kage

Re: はじめまして 鍵付きコメントさんへ

お返事が大変遅くなってしまいました。

子どもさんを出産前にこのブログを読んでいただけるのは私の当初の目的でもあり、とても嬉しいことです。

親も姑も若い妊婦や母親に何も言えない、言わない、言いたくない時代になってしまいました。
子育ても(人間だけではなく、群れを成す動物では)文化であり、世代間で引き継いでいかなければならないものですが、困ったものです。

私のつたない、そして、脇道にそれっぱなしのプログが少しでもお役に立てれば幸いです。

いろいろあってなかなか更新もできませんが今後ともよろしくお願いします。

ご訪問、コメント、ありがとうございました。

Posted at 13:19:50 2015/02/08 by rainwoman

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kage

はじめまして。

はじめまして。
私自身、作業療法士として働きながら初めての出産に向けて準備を進めているところでしたが、これから待つ家庭と仕事との両立や子育てに対する不安に押しつぶされそうになっていました。
頼れる親がおらず(父も母も離婚しそれぞれ家庭を持っているため)、子育ての指針となるような理想像を具体的に描けていないことも原因の一つかもしれません。
数日かけてrainwomanさんのブログを読ませていただきましたが、一つ一つの言葉が胸に染み入りました。
今は肩の力が少し抜けて、迷った時はまた、rainwomanさんのブログに戻ってくればいいかな、なんて思っています。
ありがとうございました。
いろいろとお忙しいでしょうが、お身体に気をつけてください。

Posted at 12:07:53 2015/03/05 by Rainy

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kage

Rainyさんへ


初めまして。長く更新できずにいるブログに、ご訪問、そしてコメントありがとうございます。

似たようなハンドルネームと思ったら職業も近いところでしたね。

> これから待つ家庭と仕事との両立や子育てに対する不安に押しつぶされそうになっていました。

誰でも初めての子育ては不安でいろいろ迷いもあって、、、私もそうでした。
でも、子どもが答えを教えてくれます。子どもに関われが関わるほど幸せを運んでくれます。

> 数日かけてrainwomanさんのブログを読ませていただきましたが、一つ一つの言葉が胸に染み入りました。
> 今は肩の力が少し抜けて、迷った時はまた、rainwomanさんのブログに戻ってくればいいかな、なんて思っています。

少しでもお役にたてれば嬉しいです。
私の方も元気と勇気をいただいたような気がします。

いつ更新できるのか、する気になるのか、わからないのですが時々のぞいて見てください。

Posted at 20:05:55 2015/03/05 by rainwoman

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